
難しさが楽しさや喜びに変わっていく。
- 石濱
最初に私が難しいと思ったのは会話でした。性別によっても年齢によっても微妙に違ってきます。男の人だと、話し方や口調も難しかったり。前職がそんなに年上の人がいなかったので、そういう難しさがありました。
- 安部
私も最初は、何を話していいか分からなかった。世代が違うから、とにかく「今日は天気がいいですね」という感じ。当時はデイサービスをしながら、訪問介護の同行や訪問入浴のオペレーターも少し手伝っていましたので、先輩がいろいろな話題を入れながら上手に会話されていたのが印象的で、そういう風になりたいと思っていました。でも、いつの間にか自然に話せるようになりました。慣れたら逆に、お話するのが楽しいと感じられるようになっています。
- 竹内
訪問介護では、毎日楽しさを実感するのはちょっと難しい。日々の対応で、「今日は具合悪そう」「機嫌悪そう」とか、排泄の量とか、そういう変化には富んでいるのですが、長いスタンスで「あぁ、この人変わってきた」と感じるところに喜びがあります。最近明るくなったとか、慣れてきたら言動が優しくなって、私のエプロンが曲がっているのを直してくれたり。何回も訪問して信用してくれたかなっていう、長い目で見た変化をみんなで報告しあう時に楽しさを感じます。
- 安部
デイサービスで来られる認知症の利用者さんの中には、最初に強い帰宅要求があって、歩きまわって外に出てたり、興奮する方がいらっしゃる方がいます。どう対応すれば楽しく居ていただけるか、スタッフみんなで考えます。みんなでアプローチをして、失敗しながらも諦めずにやっていくと、いい方向に向かっていくのがわかります。それを感じた瞬間を、みんなで共有できた時は楽しい。そのうち、スタッフの手伝いをしてくれたりするようになるのは嬉しいですね。
一人ではなく、みんなで情報共有して介護をする。
- 竹内
日常的に、みんなで情報交換しています。次の訪問が自分が担当ではない事が多いので、「ちょっと熱っぽいからよろしく」とか「今日ちょっと表情がない」とか、そういう情報を次に行く人に送っていきます。
- 石濱
- ちょっとした変化をみんなでやりとりすることで、大きな病気も未然に防ぐことができると思います。利用者さんや家族とやりとりして、それをみんなに伝えていく。
- 竹内
- 訪問する人がたくさんいて、みんな違うのが良いのです。変化に富んでいる。そこが利用者さんとしても刺激になるようで、言葉が出てこなかった人が出てきたりもします。
- 石濱
誰かが入ってご利用者に変化があると自分もその人に付いて行ってやり方を教わろうとか。
- 竹内
一対一のようで一対一ではない。たくさんの人が関わっていて、開かれている。そういう風に心がけている先輩たちがいるからかもしれませんが、開かれた介護だと感じます。
介護の現場で目指したいこと。
- 竹内
- ケアに入る時、利用者さんの身になって考える事が多いですね。特に短時間のとき。触られている感じとか、されたくないと思うことは絶対しない。不快感を与えない、いいケアをしてスッキリ終わるようにしています。
- 石濱
私たちが入ってケアしていく以上、多少なりとも利用者さんの生活スタイルは変えざるを得ません。なるべく本人の希望を尊重したうえで、少しずついい形で生活をしていけるように考えます。私ではできない事も当然ありますから、そこは医療機関とか、他にもデイサービスだったり、いろんな施設を利用していただく。長年在宅介護をさせてもらっているせいかもしれませんが、その方が住んでいる街で一日でも長く生活できるようにしてあげられたらいいなと。それが、目指している方向です。
- 永井
- みなさんがおっしゃったように、利用者さんが「その人らしく」在宅で生活ができるために、こちらも常に何ができるかを考えながら人と人のつながりを大切に、みんなで取り組んでやっていきたい。
- 安部
年齢とお名前と今の状況だけではなく、今までの人生など、もっと深くその方を理解した上で、今私たちがどういう風に関わったらいいか考えていきたいと思っています。その人らしく、その人それぞれにふさわしい介護の仕方を目指したいです。

